不動産に対する勘どころ
私は不動産投資について一家言を持っているほうだと思う。
持っている!と断定しても良いがそれをしないのは、とりわけ書籍を出したわけでも、毎日講演を行なっているわけでもなく、日々つらつら感じているだけなので、つまりは遠慮である。
私の前職は銀行員。当時は、投資信託や個人年金保険、債券等を扱い、「投資=リスクヘッジ」といった要素を強く感じていた。「資産は分けて持ちましょう」、「株が上がれば債券が下がる」等といったセオリーを学び、またそれが投資の主であるとも信じていた。もちろん、今でもそれは否定しない。
それが、不動産会社を設立し、不動産に関わる投資が身近になってきてから、少しずつではあるが、投資に対する考え方に変化が出てきた。
不動産投資については、投資と一括りにはできない。と。
不動産を取得するということは、住んでも貸しても投資という意味ではさほど変わりはない。不動産を買うとういう行為自体が、既に投資なのである。
不動産はまず、持ち運びができない。
そもそも地球創生の頃より存在(土地)し、観念での絶対的な価値など存在せず、
そこには歴史、土地柄、好み、様々な思い入れや思惑が絡み、表面の数字だけでは語れない別の、生きた何か泥臭さみたいなものがある。
そのように日々考えながら、出会いを求めるように不動産と向き合っている。
利回りだけを追いかけるのであればこんなに簡単な投資はなく、地方の木造アパートでは表面利回りが20%以上なんていう物件はざらにある。
その中でも、不動産投資に成功している人、失敗している人がいるのは事実だ。
そもそも不動産は成功、失敗の定義が難しい・・・。
先日、港区西麻布の物件を会社として取得した。何故買ったと聞かれると「西麻布が好きで、良い物件のような気がしたから」それに尽きる。欲しいと思ったら細かい理論は考えなかった。見た瞬間に感じた気持で購入した。これは人との出会いに似ている。
良いと思ったからいいのだ。
そもそも不動産の面白みは「人間と同じで同じものが二つないことである。」
毎日、様々な物件を見ていると誰でも不動産の目利きになれる。ただ、目利きでも個人の主観が入ってくるから意見が食い違うし面白い。そこで勘が非常に重要である。
弊社の方針では物件をご案内する際はエージェント独自の切り口には非常にうるさい。
取引を進めるだけなら誰でもできる。自分も含めエージェントにも「勘どころ」をより一層大切にしてもらいたいと思う。
yuta